とどくかな、笑顔。清楚アイドルから母へ、そして再び一歩 ― 松本典子の軌跡

 アイドルとして活躍された松本典子さんを御存でしょうか? 歌手や志村けんさんのバラエティでの活躍がありました。プロ野球選手と結婚され、芸能界は引退されたようですが、子育てが落ち着いたためか、最近インタビュー記事などを目にします。そんな松本典子さんについて調べてみました。

ミス・セブンティーンから歌手へ

 松本典子さんは、1968年1月30日、群馬県伊勢崎市出身(育ち)。高校進学の際、制服姿のかわいさに惹かれ共学を志望し進学。その後、1984年8月に“ミス・セブンティーンコンテスト”で網浜直子さんと共にグランプリを獲得し、全国18万人の頂点に立ちます。この栄冠が芸能界の扉を開くきっかけとなりました。

     1985年3月21日、ソニーレコードよりシングル『春色のエアメール』(作詞・作曲:EPO)で歌手デビューされます。以降、『青い風のビーチサイド』『さよならと言われて』『虹色スキャンダル』『No Wonder』などを相次いでリリースし、オリコンTOP30に多数ランクインしています。
     デビュー当年には、第27回日本レコード大賞新人賞、第16回日本歌謡大賞新人賞など数々の新人賞を受賞し、1980年代の清純派アイドルとして人気を博しました。

     キャッチコピー「とどくかな、笑顔。」とともに、愛称は「のりりん」「サミー」。当時は“笑顔がとどく”清楚な雰囲気で親しまれていました。

    歌手・アイドルとしての活躍

     歌手活動に加え、雑誌表紙・写真集(1986年『松本典子写真集』『にんじん倶楽部』)・ラジオ(LF『秘密のエアメール』ほか)・映画(『バロー・ギャングBC』『ザ・サムライ』)・ドラマ(NHK『イキのいい奴』、フジ月曜ドラマランドなど)でも幅広く活動されます。

       CM出演も多く、ロッテ「ガーナチョコレート」「イタリアーノアイス」、郵政省年賀状イメージガール・“ふみの日”テーマソング、花王ファミリーフレッシュ、サンヨー食品「サッポロ一番」など代表的な案件が多数あります。

      志村けんのだいじょうぶだぁ』レギュラー出演

       1987年11月ごろから、フジテレビ『志村けんのだいじょうぶだぁ』(別名『志村大爆笑』)にレギュラーとしてコントに参加します。志村けんさんや石野陽子さんとともに人気を集め、変顔などコミカルな一面でもファンを楽しませました。

         この出演により活動領域が広がる半面、変顔やコント参加によって一部のアイドルファンを失うという意見もあり、松本さん自身も「変顔コントでファン離れも…『あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった』」など後悔と感謝を語っています。

         レギュラー出演は番組終了した1992年10月まで継続し、約5年にわたりバラエティシーンの顔として親しまれました。

        結婚・芸能活動休止へ

         1992年12月12日、当時ヤクルトスワローズ所属だった野球選手・笘篠賢治さんと入籍されます。笘篠さんはその後広島カープのコーチ・解説者としても活躍。

           結婚を機に24歳で芸能活動を休止。これは本人の希望でもあり、当時の社会通念(「野球選手の妻は家庭を第一に」)とも合致しての決断でした。

          結婚・出産・子育て

           結婚後、1994年に長男、1997年に次男、2004年に三男を出産し、三人の息子を育てる専業主婦生活をしています。夫の単身赴任時期には苦労しつつも、「母親のお手本となってくれた自身の母の存在」「特別な厳しさではなく自然な育児」を実践したと発言されています。

             息子たちはすでに成長。2024年時点で上2人が社会人、一番下も大学生となり、子育ての一区切りがついたことが近年の再始動の後押しとなりました。

            芸能界引退?と復帰の動き

             松本典子さんは、「引退宣言」をしておらず、実質的に1992年から長期休業状態でした。しかし、2011年NHK BSプレミアム『J-POP青春の’80』で歌手として19年ぶりに復帰。その後何度かメディア出演し、2018年には週刊誌に“20年ぶりグラビア”、2019年には文化放送のラジオ番組に夫と共に登場するなど少しずつ活動を再開。

               正式な“引退宣言”はなく、むしろ子育て卒業後の再出発を2024年から本格化。芸能活動の再開に踏み切り、ニッポン放送のラジオ番組などにも出演。テレビ・ラジオ局の「お弁当が豪華になった」と変化を語りつつ、日々を楽しんでいます。

              子育て支援員としても社会参画

               2024年3月、NEWSポストセブンでは子育て支援員資格を取得し、保育園勤務を開始したことが報じられました。専業主婦から社会人への一歩を踏み出し、「子育て支援」という新しい分野での貢献を目指しています。

              まとめ

                 松本典子さんは、アイドル歌手として耀眼のデビューを果たし、その後はバラエティで幅を広げるも、結婚を機に引退的休業に入り、家庭に専念。その後、再びメディアに戻り、そして保育園勤務へと新たな社会貢献をスタートさせています。清楚で柔らかなキャラクターと明るい笑顔は、時代を超えて、歌手・母・社会人、あらゆる場面で輝きを放ち続けています。

                プライベート年表サマリー

                1984年           ミス・セブンティーン優勝
                1985年           歌手デビュー、『春色のエアメール』
                1987年           志村けんバラエティ出演開始
                1992年           結婚&芸能活動休止
                1994年、1997年、2004年  三男児を出産
                2011年           歌手復帰(NHK BS)
                2018〜19年         グラビア&ラジオ出演
                2024年           社会的活動(保育園勤務)再開

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